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晶馬受中心に、掌小説にすらならない指先小説やネタを放置する場所。
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うめ
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女性
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どうしようもない場所から来た何者にもなれない存在。晶馬くんが幸せならいいな!とか言いながら他の人の手を借りて彼を泣かしたりボコったりしている。支部でもちょこちょこ書いてます。呟きは@umeeee02
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陽晶!前に呟いていた「下着ショップ連れてって!一緒に行こう!」って陽毬が誘うっていうあれです。ちょっと違うけどあんな感じ。お色気作戦進行中!


 温かい日差しが室内を照らす。日向ぼっこには最適な日だな、と洗濯物を畳みながら思った。それを実際にしているのが陽毬だ。僕の隣で三号と一緒にごろんと寝転び、にこにことしている。彼女が笑うだけで僕の胸は温かくなれるのだから不思議だ。

「ねぇ、晶ちゃん」
「なあに、陽毬」

 畳み終えた兄貴の服を横へ置き、今度は陽毬のTシャツを手に取る。この年の女の子は「お兄ちゃんと一緒に洗うのなんて嫌!」と言う子が多いらしいが、うちの妹はそんなこと言わない。家計に優しい、心も広い。とても良い子に育ったものだ。

「私の下着洗ってて、何とも思わないの?」
「えっ!?」

 何ということだろう。ついに我が家の妹も思春期というものを迎えてしまったのだろうか。いつの日かくるとは思っていたが、まさか今じゃなくても。

「いっ、嫌!?その、僕が洗うの!っていうかえっと、僕たちの服と洗うの」

 意を決して問いかけてみると、陽毬は一瞬ぽかんとした顔を見せ、それからすぐにくすりと笑った。

「え?やだなぁ、晶ちゃん。そういうことじゃないよ」

 「ていうか、晶ちゃん以外に洗ってほしくないよ」と言われてほっと溜息。よかった、これで嫌だって言われたら死にたくなるところだった。

「で!なんとも思わないの?」
「え?いや、えっと……何ともっていうか、さっき言ったとおり嫌かなって思ってた」

 そう言うと、陽毬はむっとした顔をしてぶつぶつ何か呟いていたが、すぐにぱっと何かを思いついたらしく、笑顔になって手を叩いた。

「そうだ!お色気!!」
「ぶっ!!」

 まさか可愛い我が妹からそんな言葉を聞く日が来るとは思っていなかったよお兄ちゃん。既に畳んで積んであったタオルに顔をうずめて涙を隠した。そんな僕の腕を引っ張ったのは、ほかでもない、陽毬だ。

「晶ちゃん!一緒に買い物行こう!!」
「……え?どうしたの急に」
「欲しいもの出来たの!!晶ちゃんに選んでもらいたいから、お願い!」

 こんな可愛い子にうるうるきらきらとした瞳に見つめられて、首を縦に振らない男、いや、人間がいたら見てみたいものだ。僕が殴ってやる。
 「いいよ」と先ほどの衝撃発言のことなんかころっと忘れ、頷いてしまった僕。まさかこの後あのランジェリーショップに連れて行かれるなんて、誰が予想しただろうか。



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